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キユーピーアヲハタニュース

2010/5/19 No.30

★研究

<タマゴと健康についての研究結果>

卵白タンパク質は内臓脂肪の蓄積を抑える
可能性があることがわかりました

5月23日(日)第64回日本栄養・食糧学会大会で発表
 キユーピーは、卵が健康にどのように貢献しているかを研究しています。今回、卵白タンパク質の摂取がラットの内臓脂肪の蓄積に与える影響について調査した結果、内臓脂肪の蓄積が抑えられる可能性があることがわかりました。本内容は5月21〜23日に開催される第64回日本栄養・食糧学会大会(会場:徳島県徳島市「アスティとくしま」)で発表します。

 卵白タンパク質(EWP)は、栄養学的に非常にバランスの良いアミノ酸組成であり、良質なタンパク質源として評価されています。今回、EWPまたはカゼインをタンパク質源とした試験食を用い、摂取するタンパク質の種類がラットの体全体のタンパク質量や体脂肪に及ぼす影響を調べました。

【実験1】
(方法)4週齢の雄ラット20匹を2群に分け、EWPまたはカゼイン20%を含む高脂肪の試験食を4週間与えた後、体全体のタンパク質量およびトリグリセリド(脂質成分のひとつ)量を測定しました。
(結果)体全体のタンパク質量は、EWPを与えた群がカゼインを与えた群に比べ、有意に高い値になりました。それとは逆に、体全体のトリグリセリド量は、EWPを与えた群がカゼインを与えた群に比べ有意に低い値になりました(図1、2参照)。
図1.体全体のタンパク質量 図2.体全体のトリグリセリド量
【実験2】
(方法)4週齢の雄ラット24匹を4群に分け、下記(1)〜(4)の試験食を4週間与えた後、内臓脂肪量および肝臓での脂肪燃焼に関わる酵素の活性を測定しました。
(1)EWP 20%、コーン油 5% (2)カゼイン 20%、コーン油 5%
(3)EWP 20%、コーン油 10% (4)カゼイン 20%、コーン油 10%
(結果)内臓脂肪量は、EWPを与えた群がカゼインを与えた群に比べ有意に低い値となりました(図3参照)。また、肝臓での脂肪燃焼に関わる酵素の活性は、EWPを与えた群がカゼインを与えた群に比べ有意に高い値となり、内臓脂肪量の低下は肝臓での脂肪燃焼が亢進したためである可能性が考えられました(図4、5参照)。
図3.内臓脂肪量 図4.肝臓CPTの活性量
図5.肝臓ACOの活性量
【まとめ】
 EWPを与えた群は、カゼインを与えた群に比べ、体全体のタンパク質量は高い値を示し、体脂肪および内臓脂肪量は低い値を示しました。このことから、EWPは良質なタンパク源としてだけではなく、内臓脂肪増加に伴う生活習慣病の予防にも活用できる可能性が示されました。

【参考(1)】
 今回の第64回日本栄養・食糧学会大会では、卵白タンパク質の体内利用率についての研究結果も発表する予定です。
 卵白は加熱調理を経て食されるケースが多いですが、今回その加熱の程度によって体内利用のしやすさに差があるかどうかを調べました。また、一般的に消化吸収が良いとされている乳清タンパク質との比較も行いました。
 概要は以下の通りです。

(方法)6週齢の雄ラットに、以下の4種類のタンパク質をそれぞれ10%配合した低タンパク質食を10日間与えました。試験期間後半の5日間に糞および尿を採取・分析し、タンパク質の消化吸収率および正味タンパク質利用率を算出しました。
 (1)未加熱乾燥卵白
 (2)半熟乾燥卵白(65℃× 5分間加熱)
 (3)加熱乾燥卵白(95℃×10分間加熱)
 (4)乳清タンパク質
(結果)タンパク質の消化吸収率および正味タンパク質利用率は、(1)〜(3)の3つの群の間に有意差はありませんでした。また、3つの群すべてが(4)群に比べ有意に高い値を示しました(図6、7参照)。
図6.各種タンパク質の消化吸収率
図7.各種タンパク質の正味タンパク質利用率
[a、b:異なるアルファベットの間には統計学的な有意差あり(p<0.05)]

(結論)卵白タンパク質の体内利用率はその加熱の程度によって差がなく、また、乳清タンパク質に比べて有意に高い値になりました。このことから、卵白タンパク質は日常的にさまざまな形態で摂取できる良質なタンパク質源として活用できることが示されました。
【参考(2)】
 アミノ酸には、ヒトが体内で合成できないため、食事から摂取する必要がある「必須アミノ酸」と呼ばれる9種類のアミノ酸があります(下表に赤字で示したアミノ酸)。卵白タンパク質は乳タンパク質や大豆タンパク質と同様に、すべての必須アミノ酸を基準値以上含んでおり、アミノ酸スコア(必須アミノ酸がバランス良く含まれているかを100点満点で指数化したもの)は100点であることから、優良なタンパク質源と言えます。
 また、卵白タンパク質は乳タンパク質や大豆タンパク質に比べ、分子内に硫黄を含む含硫アミノ酸(メチオニン、シスチン)が豊富に含まれているのが特徴です。含硫アミノ酸は、運動時の筋障害などを軽減する働きが動物実験で観察されているほか、メチオニンはアルコールが肝臓で分解される時に必要なアミノ酸であることがわかっています。


日本の鶏卵消費量は近年約260〜270万トンとほぼ横ばいです。キユーピーグループは日本国内で生産される鶏卵の約9%を使用していることから、鶏卵の栄養や機能性についてさまざまな研究を進めています。また、卵白、卵黄以外の卵殻、卵殻膜についてもカルシウム源や機能性素材の原料等として全量を活用しています。

キユーピーではホームページ内に「おしえて!キユーピー タマゴのこと。」コーナーを設け、タマゴに関する各種情報を提供していますので、ご参照ください。
日本の鶏卵消費量と1人当たりの消費量の推移

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