飲食店の人手不足解消のために出来る工夫

慢性的な人手不足は、飲食業界においても常態化している問題です。求人広告を出しても募集がない。アルバイトが入っても、定着しないなど。こういった悩みと合わせて、飲食店の人手不足を解消すべく、工夫出来るポイントをご紹介したいと思います。

人が集まる募集広告

応募の増える求人広告の出し方について、工夫すべき点を考えてみましょう。求職者が求める情報は何なのか、時給、出勤日や拘束時間、交通費は出るのか、賄いやユニフォームは用意してもらえるのか。

詳細は具体的に記入するようにしましょう。電話番号を載せて、「詳細は店長まで」のような求人広告は、求職者の中には少し面倒と感じられることもあるようです。広告画面だけで得たい情報が確認出来る求人に比べると、応募には繋がりにくいと考えられます。

次に、掲載する写真について工夫出来る点についてです。写真付きで、求人広告を出す時に、お店の顔である看板メニュー等の写真を載せてはいませんか。しかし、相手はお客様ではなく、共に働く未来の仲間です。どんな仲間と働くのか、どんな所で働くのか、そんな情報を求職者は求めていることでしょう。少し業務内容が大変でも「楽しく働ける」ことが、長く従業員が働く要因の一つです。働いている様子がわかる写真や、スタッフの集合写真、おしゃれな店内や可愛い制服などが掲載されていると応募を検討しやすくなります。

求める従業員像に合わせたアプローチ

求職者が仕事を探す際に着目する点や満たしたい条件は、人によって違います。飲食店が求めている求職者や、店舗のシステムと合った従業員を雇用するための方法、定着化を図る方法を見ていきましょう。

若い世代の情報源はスマートフォン

基本的に学生や若い世代は、スマートフォンを使って働き口を探します。求人広告を出す際は、スマートフォン向けに情報を充実させて掲載すると効果的です。検索の仕方は、「働きたい場所」「時給」「バイト」といったキーワードを掛け合わせます。

その中で、特に若者が重視するのが「シフトの融通」です。体力的にハードということか学校の授業や、プライベートなどアルバイトと並行して他のことも出来るアルバイト先を求める傾向にあるようです。「完全自由希望」等シフトの融通が利く、という点をアピール出来れば応募の増加、ひいては人手不足を解消することに繋がるでしょう。もちろん時給が高ければアピール出来ますし、一人暮らしをしている大学生やフリーターにとって、賄いが付いてくるかを応募基準・長く勤める条件にしている場合もあります。加えて、将来どの様な場面で役立つのか、就職に繋がる可能性を示唆出来たら、より有力な人材が集まるでしょう。

子育て中の主婦は隙間時間を使いたい

子どもを持つ母親は、子ども達が保育園・幼稚園や小学校に行っている間に働くことになります。そのため、「短時間勤務」「好きな曜日だけ」など、子育ての合間に仕事が出来る条件を整えられる飲食店は、子育て中の主婦をターゲットにアプローチをしていくと良いでしょう。小さな子どもを持つ母親が一番不安になる問題は、子どもの都合で欠勤しなければいけなくなった時のことです。子どもの学校行事や、体調不良で休みが取れるかどうかを最初に伝えておくと、その時になってもめることもありません。後から、休みが取れないなら辞めます、とならないよう取れるか取れないかは最初に伝えておくことが大切です。もちろん、休みが取れる方が応募は増え、定着率の向上にも繋がるでしょう。

外国人向けはハローワークを活用

公共職業安定所いわゆるハローワークには、就職をサポートし、働き口を紹介する外国人向けの雇用サービスセンターがあります。企業側にも留学生を雇いたい場合などの相談に乗ってくれたり、センターのサイトに求人を載せることも出来ます。もちろん一般的な求人広告を載せても構いません。「英語・中国語が話せる」「外国人歓迎」などの文言を入れると効果的でしょう。また、働く際に日本式の接客方法や、母国語のマニュアルの研修があれば、長く勤めてもらえる可能性も高まります。

増加するシニア層の労働力

医療技術も発達し、高齢化社会になっている日本では、定年後でも元気なシニア層の方々はたくさんいます。シニア層へのアプローチの方法としては、「体力仕事ではない」「研修がしっかりしている」など、体力面の不安や新しい機械の操作への不安などを払拭する内容をアピールしていきましょう。また、年金に少しプラスしたいだけなので短時間で週2日だけがいい、など少しだけ働きたい。という要望が叶えられるかも応募があるかないかに関わってきます。また、インターネットを活用していない、シニア層の方々も多いので、新聞の折り込みチラシなど紙媒体を使った求人の方が応募に繋がるでしょう。

全体を通して言えることは「歓迎」という言葉を、募集広告の中に入れておくということです。初心者や何か不安な点がある求職者は、自分に当てはまる条件に「歓迎」がついていると、安心感を得られる傾向にあり、応募しやすくなります。コストが気になる場合は、自治体などの職業紹介所に出す他に、調理師専門学校などの新卒者に向けて求人を出すといった方法もあります。これらは基本的な募集方法ではありますが、限られた予算の中で無理に求人サイトへ少ない情報を掲載するより、応募数の拡大が見込まれるでしょう。


まとめ

最後に最もシンプルで確実な人材不足解消法をご紹介したいと思います。それは、今いる従業員を大切に育てることです。既存の従業員が、自分の職場を良い場所である、と感じてくれていれば、友人や後輩への口コミや紹介によって、次の人材に繋げてゆくことが出来ます。多くの人材が集まれば、違う条件の従業員を組み合わせるといった工夫も可能になるでしょう。

今ある人の繋がりを大切にし、共に働く仲間を増やしていく。全く新しいところからの採用と並行して、血の通った経営も出来れば、本当の人材不足解消に繋がるのではないでしょうか。

2017/09/04時点