
ハリー流!よりよく眠るためのナイトルーティン
走ることで心と体をリセットし、人生をより豊かに過ごしているというハリー杉山さん。日々を過ごす上でのこだわりは食以外にも。それはズバリ質のいい睡眠。より良い眠りを確保するためにハリーさんが実践するナイトルーティンとは?
ハリー: 前田さんは毎日どれくらい眠れていますか?
前田: そうですね、ちょうど6時間ぐらいかも。
ハリー: パーフェクトです!完璧です。ショートスリーパーの方だと3、4時間という方もいると思うんですね。うちの母がそうで、お願いだからもうちょっと寝てって思うんですけどね。よく寝る方は8時間ぐらいでもパーフェクトだと思うんですけど、もし、5時間ぐらいしか(睡眠時間を)取れないのであれば、それをより良い5時間にどうさせるのか。前回お話しした食事から始まるんですけど、夜18時か19時くらいにディナーをコンプリートできたら素晴らしいです。大体食後3、4時間経ったら睡眠への導入の時間が始まっていいと僕は思っています。
前田: 睡眠への導入ってどんなことされるんですか?
ハリー: 僕ね、お風呂が好きなんです。ちなみにお風呂って何度で入られていますか?
前田: 41℃です。
ハリー: おおっとー!ちょっと高めですね。それだと交感神経が優位に立っちゃいますね。41℃とか42℃のお風呂だと体が「よし、今から頑張るぞ」って活性化しちゃうんですね。だから40℃以下ぐらいが良くて。そこに浸かるのは10分ぐらいでも大丈夫です。本当の理想は交代浴といってお風呂に浸かったら冷たいシャワーを足とかにかけるだけでもいいんですけど、これを行ったり来たりすることによって血液の循環がものすごく良くなります。
ハリー: お風呂から出たらリビングであまりボーカルのない、リズムも緩めの音楽をかけながら全身をストレッチします。ストレッチもすごくシンプルなやつ。特に背中の筋肉を緩めるようにストレッチポールって分かります?
前田: はい。棒みたいなやつですよね。
ハリー: そうです。それにゴロゴロしていると背中の筋肉が緩む。何となく眠くなってきたっていうタイミングでベッドに向かってください。
前田: 寝る前に何か飲んだりするのもいいんですか?ハーブティーとか。
ハリー: 僕もカモミールは好きですね。あまり刺激しないようなものを選んでください。あとは目を温めたりとか、アイマスクを使うと血の巡りも良くなるし、目の周りの筋肉が緩んできたりするので睡眠の質は確実に上がると思います。

本当に丁寧に暮らしてらっしゃるんですね!

僕だってきちんとできない時もありますよ
前田: 私はいつも恥ずかしいぐらいバタンって寝ているんで……。
ハリー: 僕もあまりにもリラックスしちゃうと、ストレッチしている床で1回寝ちゃうんです。これダメです(笑)。アウトです。何が何でも頑張ってベッドルームに行って!で、コンタクトレンズを使っている皆さん、外してください。お願いします!
前田: つけたまま寝ちゃうパターン(笑)。
ハリー: よく(つけたまま)寝ちゃってる、僕も(汗)。そして電気消してください。あと今の時期(対談は5月末)って日の出が早いですよね。4時半とか5時に起きないように、カーテンもなるべく閉めてください。
前田: 遮光カーテンとかね。
ハリー: あとは首の周りの筋肉を緩めるようなクリームなどもいろいろな種類あるので、使ってみて。
前田: ちょっとしたことで睡眠ってどんどん深くなっていきそうな感じがしますね。
ハリー: 睡眠が深くなると仕事の集中力もそうだし、僕の場合、肌で悩んでいる時期もあったんですけど、睡眠を改善したらずいぶんと良くなりましたね。あとは気持ちも、ものすごくポジティブに1日に挑めるような気がするので、ぜひ皆さん睡眠の質を高めていただきたいですね。
前田: 朝起きた時に違いますか?
ハリー: 1日頑張れるっていうかシャキッとします!

よく子どもと寝落ちしちゃうのですが、きちんと寝たい!

副交感神経が優位になるような習慣を!

90年代イギリス全寮制のおいしい!?思い出
質のいい睡眠について語り合ったお二人。次の話題は二人の共通点でもあるイギリスについて。ハリーさんが10代を過ごした全寮制の食の思い出を振り返ります。
前田: 13歳からイギリス人のお父さんと同じ、名門のウィンチェスター・カレッジへ行かれたんですよね。
ハリー: はい。僕にとって宝ですね。僕の今を形成しているのは全寮制での経験です。
前田: その全寮制の学校は世界中から生徒が集まっていたんですか?
ハリー: 70%はイギリス人なんですけど、インド、中国、ロシア、世界各国からいろんなバックグラウンドを持った方々が寮に集まっていました。皆家に帰れませんから、全寮制ですからね。それはいろんなドラマがある場所ですよね。
前田: 食生活はどんな感じだったんですか?
ハリー: 朝昼晩ちゃんと3食出てくるんですけど、結構パンチのある料理が出てくることもあるんですよね。
前田: パンチのある料理ですか?
ハリー: 寮の予算がまだある学期の始まりは、ローストビーフが週2で出てきて結構うれしいなぁと思うんですが、学期の終盤に向かうにつれ、あれ?これ一昨日も食べたぞ、またマカロニチーズかぁとか(笑)。あと終盤の日曜日になると、その週に出てきたマカロニチーズと別の日に出てきたパスタ(の残り物)が、全部パイの中に入っているような気がするぞ!みたいなね(笑)。そんなことも含めて思い出が溢れるような料理を味わえる環境でしたね。
前田: 何が出てくるとうれしかったですか?
ハリー: やっぱりサンデー・ローストですよ。日曜日にロースト料理が出てきた時は当たりです。ロースト料理が出てくるとその後のサッカーの試合もほぼ勝っていましたね。

食事とサッカーの勝敗はかなりつながっていると思う(笑)

育ち盛りですから、食って大事ですよね
ハリー: みんな10代ですからいっぱい食べるじゃないですか。(出されたものだけだと)お腹いっぱいにならないんですよ。となると大体深夜、寝なきゃいけないのにお腹が空きすぎて起きているんですよ。で、みんなこっそり食堂に行って置いてあるコーンフレークをガツガツ食べるっていう(笑)。いい思い出いっぱいありますよ。

モダンブリティッシュが台頭!進化を続けるイギリスごはん
90年代のイギリスの全寮制の食事情で盛り上がるお二人。当時はシンプルだったイギリスの食の今は?話題は自然と進化するイギリスの食の今について。
前田: 私もテレビ局を退職した後、半年だけですがイギリスに留学してホームステイしていたんです。前情報としてイギリスの料理は日本と比べるとシンプル(な味付け)で楽しめるかな?って、少し心配していたんですね。でもホームステイ先のご夫婦がお庭で野菜を育てていて、新鮮な野菜が毎日出てきて、それこそサラダも毎日食べていたんですけど、全部庭でとれたレタスだったりラディッシュだったり、すごくおいしかったです。
ハリー: 最高じゃないですか。うれしいですね。イギリスってオーガニック基準がものすごく厳しいんですよ。90年代と違って今は、「イギリス料理=おいしくないよね」っていう概念はぜひとも皆さんに1回忘れていただきたい。モダン・ブリティッシュっていう食のジャンルも生まれているんですけど、さまざまな文化の料理からおいしいところを取って、創作させるっていうね。あと前田さん、パブって行かれましたか?
前田: はい。ビールやリンゴのお酒を飲みましたね。パブではサッカーが必ず流れていて試合を見ながらちょっとお酒を嗜むのがすごく楽しかったです。
ハリー: そうですよね。今はパブでも最上級、最高級のごはんが出てくるようになっているんです。「パブ=バーガー、フィッシュ&チップスしか出てこない」っていうのではなく。
前田: パブも進化しているんですね!
ハリー: そう。それこそサンデー・ローストも出てくるし、イギリスならではの家庭料理も出てくるようになっています。むしろパブっていうのは、サッカーと音楽を楽しむところでみんなで楽しくワイワイする場所というだけではなく、おいしい食を追求するような空間にこの10年でなったんですよ。
前田: 行きたくなりますね。

イギリスのおいしいお店ご紹介しますよ!

イギリスに行く際はハリーさんに連絡します!

シェパーズパイがこんなにおいしいなんて知らなかった!
ゲストのためにGREEN KEWPIEを使った料理を食べていただく「みんなにうれしいGREEN KEWPIEレシピ」のコーナー。ハリーさんへの2品目は全寮制時代の思い出の味です。一緒に食べながら多様化するイギリスの食事について語り合いました。
前田: イギリスに留学していたハリーさんのために、当時を思い出すメニューをお作りしました。題して、『シェパーズパイがこんなにおいしいとは知らなかった!』です。
ハリー: いやぁ、もう本当にありがとうございます!大感動ですよ。僕いろんなところでシェパーズパイについて熱弁しているんですけど、こんな風にお仕事でシェパーズパイが出てくるのは信じられません!
前田: シェパーズパイとは、「羊飼い=シェパード」が食べていた伝統料理で、パイ生地の代わりにマッシュポテトで蓋をして焼いたものです。通常は羊肉か牛肉が入るんですけど、今回はGREEN KEWPIEの「植物生まれのボロネーゼ」を使っています。そしてごぼうとれんこんを入れて、新しい食感を加えています。シェパーズパイにごぼうとれんこんって新鮮ですよね。
ハリー: どなたのアイデアですか?大至急その方を感謝の気持ちを込めてハグしたいです! シェパーズパイというのは、子どもの時にあんまり料理しない父親が、唯一みんなで作ろうって言って一緒に作ったりとか、学校でも出てきていた料理です。日本人にとっての肉じゃが的なもので、家庭料理ですね。
前田: さっそく食べてみましょう。いただきます。
ハリー:いただきます!ん〜!ごぼうとれんこんがめちゃめちゃ合ってます。シャキシャキしてますね。ちょっと待ってくださいよ。これJapan meets Englandですよ。だってイギリスと日本のある意味代表的な食材が出合っているわけじゃないですか。シェパーズパイはイギリスですよ。ごぼうとれんこんは日本を代表する野菜だと僕は勝手に思ってるんですけども、シェパーズパイにこんな感動をもたらしてくれるとは思ってなかったですね。
前田: 「植物生まれのボロネーゼ」はパスタソースとして使うものでもあるんですけど、こういう風に使うとすごくポテトとも相性が良くておいしいですね。
ハリー: コクがあるし。このマッシュポテトとの相性も抜群ですし、おいしいですね。

子どもたちも喜んで食べそう!

キッズってマッシュポテト大好きですよね
前田: 我が家の献立に入れたいです。大人が食べてもすごく食べ応えのある味わいですよね。
ハリー: 僕もウィンチェスター・カレッジに一緒に通っていた仲間たちに、クッキングしてあげたいです。れんこんとかごぼうにイギリス人はどう反応するのかをね、ちょっと見てみたいです。
前田: ハリーさんが留学されていた頃は、ヴィーガンやペスカタリアンの方は身近にいらっしゃいましたか?
ハリー: いましたが、今ほど受け入れられてないというか、そもそもヴィーガンやペスカタリアン(の人)は食生活大丈夫なの?って、心配されるくらいだったんですよ。
前田: ちょっとマイノリティな感じですか?
ハリー: マイノリティですし、おいしいの?大丈夫?っていう、ちょっとした色眼鏡で見られてしまうような存在でしたね。みんな同じものを食べているのに、一人だけ肉を食べないと、大丈夫?みたいな。この後サッカーの試合をやるのにさ、エネルギー足りる?って。そういう概念があったのが90年代だと思います。1年半くらい前にイギリスに戻った時には、ヴィーガン用のメニューがだいたいすべてのレストランに置いてあったりして。それだけではなく、オーダーする時にアレルギーの確認とか、一人ひとりの食の要望に対しての寄り添い方が、僕が知っている20年前のイギリスより何百倍も増していたので、感動しましたね。
前田: 変わってきているということなんですね。
ハリー: あとは、ヴィーガンフードがめちゃくちゃおいしくなっているっていうのが、一般的に浸透していることですね。
前田: 私もロンドンに行った時にすごく感じていたんですが、本当に多国籍になって、いろんな国の人が住んでいて、中東系のレストランも多くあったり、ベジタリアン専門のレストランもすごく多くあるんだなって。食の選択肢が多いというのを私も感じました。
ハリー: ハラルフード専門のお店もかなり増えましたね。おいしいだけではなく、異文化と交流することによって、他民族のアイデンティティに対して興味も湧くし、やっぱり話し合うんですよね。お互いの違いが前提にあると。それってむしろ楽しいことだし、社会もそういう方向に向かうことが理想ですけど、必ずしも全てがうまくはいかないけれども、ロンドンの街は変わり始めているなって感じますね。

イギリスでは食の選択肢が多く進化を感じました!

ヴィーガンフードがめちゃくちゃおいしくなっている
お風呂大大大好きなんです!