購買意欲を向上させる惣菜の価格設定方法

多くのお客様に惣菜を買っていただくためには、価格以上の付加価値が必要です。そのためには、惣菜を購入したお客様が、価格に納得し、満足し、さらにはお得感を感じてもらえることがベストだといえます。
そこで、価格を設定するうえでのポイントをいくつかまとめてみました。

希少価値やプレミアム感で一段階上の単価アップを狙う

商品パッケージやネーミングには、わかりやすい付加価値を付けましょう。例えば、何も特別な表記をしない普通の「肉じゃが」と、「北海道産男爵イモがごろっと入った肉じゃが」が並んでいたとします。この場合は、後者の方がより購買意欲を掻き立てる商品だといえるでしょう。

消費者の興味をそそる商品名や、他にはない希少性を、わかりやすい方法でお客様に伝えることはとても効果的なやり方です。

価格表示で消費者の心をつかめ!端数価格でお得感アップ

1,000円と980円。あなたならどちらを買いたくなるでしょうか。この場合、多くの人が980円を選ぶのではないでしょうか。これは単純に20円という価格の差だけではなく、千の位が一桁違うことで、お客様に割安感を与える効果があるからです。

また、例えば同じ単価の商品でも、「100円/100g」でパック詰め販売するよりも、「98円/98g」で販売した惣菜の方が、販売数が伸び、売上が上がるという傾向があります。先ほどの例のように、この場合も桁数が一桁変わり、お客様に割安感を与えることができる上、単純に値下げをするのとは違い、店舗側にデメリットがほとんどありません。

どれを買っても同じ値段!手軽で安心の均一価格

低価格帯の均一価格は、消費者にとって気軽に手に取りやすい、魅力的な価格設定といえるでしょう。どれを買っても同じ価格ということで安心感も生まれるため、より多くの商品を購入してもらえる傾向にあります。小売業界の100円ショップが良いモデルといえるでしょう。

これを惣菜業界に応用することができます。1gで○○円(100gで○○円)という、お客様が自分で詰める惣菜コーナーの設置が、良い例です。
見た目の単価が安く、お客様にはお得な印象を与える事ができるため、100円ショップ理論が当てはまります。

中華惣菜も、唐揚げも、サラダも、1g当たり同じ価格での販売です。もちろん、唐揚げをひとつだけでも買うことができるので、一人暮らしや、少量パックのニーズなど、多くの層のお客様を取り込むことが可能になるでしょう。

さらに、店舗側にとっても売り上げアップのカラクリがあります。例えば、酢豚や八宝菜などに入っている、肉やウズラの卵などの人気の具材の多くは、目方の重いものばかりです。それら重い具材が多く詰められたパックは、結果的に高い売り上げが期待できそうです。

松・竹・梅。真ん中を選ぶ人間心理、段階価格。

「幕の内弁当」、「上幕の内弁当」、「特上幕の内弁当」といった三段階の商品ラインナップがあったとします。この場合、一番売れる商品はどれでしょうか。一般的には、真ん中の価格の商品が一番売れるといわれています。では、売り上げアップのために、このやり方を応用してみましょう。

本来売りたい商品を、真ん中の価格にします。さらに、その商品を今までより少し高めの価格設定にして下さい。商品価格の上昇よりも、上と下にそれぞれ違う価格の商品があることの方が、消費者心理としてのポイントです。この設定方法であれば、売りたい商品を高い単価で売ることができ、結果的に、売り上げアップに繋げることができるでしょう。

補足ですが、この段階価格を2段階に設定した場合は、下の価格が選ばれるといわれています。ご参考まで。

ご一緒に○○はいかがですか?合わせ買いがお得なセット価格

ファーストフード店のやり方などが有名です。セットだとこんなにお得ですよと、バラ売りとセット売りの価格の比較を掲示することが、とても重要なポイントになります。それにより、お客様には直感的に割安感を与えることができるからです。

ドリンクやポテトなどのもともと原価が安い商品と抱き合わせで販売し、割引いたとしてもしっかりと利益を確保できます。惣菜コーナーでも、人気だが利幅の少ない商品と、人気はないが利幅の大きい商品をあわせてセット販売することで、安定した利益の確保につなげることができます。

買わなきゃ損しますよ!プロスペクト理論

人間の行動心理には、損失を回避したいという気持ちが強い傾向にあるといわれています。

つまり、「何かを得るときは、利益が少なくても確実に利益を取れる方を選択する。何かを失うときには多少損益が大きくても、損益を回避できる可能性がいくらかでもある方を選択する。」という考えです。このような心理理論を「プロスペクト理論」と呼びます。

これを店舗の惣菜コーナーで活かす方法があります。最もわかりやすい例としては、いわゆる限定キャンペーンです。「今だけ○○%OFF!」や、「数量残りわずか!売り切れ次第終了!」など、今買わなければ損をしてしまうと感じさせることができれば成功です。消費者の購買意欲をあおる、キャッチコピーを掲げましょう。


まとめ

惣菜は、美味しいだけではなく、いかにお客様にお買い得感を感じてもらえるか。安くて良い商品を買うことができたと感じてもらえるか。これが結果的に、お客様の満足度に繋がり、次の機会ではリピーターとしての購買意欲に繋がるでしょう。ぜひ価格設定にも、美味しさと同じくらいの工夫をしてみてはいかがでしょうか。

2017/09/28時点