女性客をターゲットとしたホットサラダで
飲食店が工夫できること

飲食店が提供するメイン料理の美味しさは、繁盛店になるための重要な要素です。しかし、サイドメニューが与える印象も非常に大きいものであることを忘れてはいけません。特にサラダ料理は注文するお客も多く、女性客にとって重要なメニューの1つと言えるでしょう。そのサラダ料理を一工夫することがお店のファンを作り、リピーターを増やすことにもつながります。

工夫したサラダ料理を提供していますか?

サイドメニューやセットメニューとしてサラダ料理を提供している飲食店は多くみられます。しかし、提供しているサラダ料理にオリジナルな工夫を凝らしている飲食店は必ずしも多くはありません。サラダ料理に使う食材を季節によって変えたり、メイン料理にあうサラダ料理を提供したりといった工夫がリピーター獲得につながっていきます。

メイン料理と一緒にサラダ料理を頼む来店客にとって、サラダ料理もお店を選択する1つの要素となってきます。特に女性客は健康や美容を目的にサラダ料理を注文する傾向がみられることから、女性客のリピーターを獲得する際に注目すべき料理の1つと言えるでしょう。また、サラダ料理をお店で注文する客にとって、サラダ料理は普段の生活ではなかなか食べることができない食材を摂る機会にもなります。旬を迎える季節の野菜や自宅での調理に手間がかかることの多い根菜などを手軽に食べることを外食に求める人もいるのです。

ホットサラダを提供するという選択肢

サラダ料理提供の工夫として、秋から冬にかけてホットサラダをお店のメニューに加える取り組みを行っている飲食店があります。ホットサラダとは野菜を加熱することで野菜本来の美味しさを引き出したサラダ料理のことを言います。野菜を温めることにより栄養が吸収されやすくなることや栄養が豊富に含まれる根菜を利用できることなどホットサラダには通常のサラダ料理にはないメリットもあります。

更に、気温が下がる季節である秋や冬には体が冷えた状態で来店するお客も多く、体の中から温めてくれるホットサラダはまさに寒い季節に向いた料理と言えるでしょう。特に冷え性で悩むことが多い女性にとっても体を温める効果があるホットサラダは魅力的な料理の1つになります。温かい料理を摂ることで胃や腸などの体温低下を防ぐことができるため、消化器官が熱を消費しやすい通常のサラダ料理よりも寒い季節に向いています。温かい食べ物が冷えた体の体温回復にも役立つことも冷え性に悩む女性や体が冷えた来店客にとってメリットとなるでしょう。

また、提供する飲食店側にもホットサラダをメニューに加えることで得られるメリットがあります。

また、提供する飲食店側にもホットサラダをメニューに加えることで得られるメリットがあります。1つ目は食材の原価を抑えることができるようになることです。サラダ料理で用いられる葉物野菜の多くは春から夏に旬を迎えることもあり、秋から冬にかけては価格が上昇しがちです。逆にホットサラダに利用できる食材である根菜は秋から冬にかけて旬を迎えることから葉物野菜よりも安価に入手することができます。また、通常のサラダ料理とは違い熱を通すことから消費期限が長くなることも多く、ロスになる量を減らすこともできるのです。このように、ホットサラダを提供することで食材の原価を抑えつつ来店客の満足度を高めることができるようになります。

2つ目は来店客にサラダ料理も来店のきっかけとしてもらえるようになることです。メイン料理に季節の食材を用いた季節限定メニューを用意する飲食店は増えてきましたが、常に季節限定メニューを食べるわけではありません。一年中提供しているメイン料理が飲食店に来店する目的となっているお店も多いでしょう。そのような飲食店ではサイドメニューであるサラダ料理に季節感や野菜が持つ栄養素を摂るという役割を持たせることで来店客にリピーターとして来店してもらうきっかけを提供してみてはいかがでしょうか。好きなメイン料理を食べながらホットサラダを一緒に注文するというスタイルを作ってもらえれば来店回数を増やすことにつながる可能性が高くなります。ドレッシングを選択できるようにすると、毎回の来店時に同じホットサラダでも違う味を楽しむことができます。

ホットサラダの調理はそれほど難しくない

通常の葉物野菜を用いたサラダ料理に加えると加熱する作業が発生するホットサラダを提供するのは負担が大きくなると考えてしまいがちです。しかし、思っているよりもホットサラダの調理は難しくありません。まず、加熱する作業が発生する点以外は生野菜を利用する時と下処理の方法はほとんど変わりません。加熱作業についても、電子レンジやオーブン、スチームコンベクションなど飲食店にすでにある調理設備を利用することで短時間のうちに処理することができます。また、ガスコンロを利用して蒸す方法も当然可能ですから電気とガスのどちらかを都度選択しながら調理できる点も手軽に下ごしらえできると言えるでしょう。


まとめ

調理直後の温かい状態で提供するだけではなく、冷めてからも美味しいホットサラダは提供する状態によってメニューにバラエティを加えることも可能です。また、別の料理にホットサラダを加えることで既存料理のアレンジや新メニューを作るといったことにもつながります。来店客にとっても飲食店にとってもメリットの多いホットサラダの提供を検討してみてはいかがでしょうか。

2017/11/06時点