キャベツの芯をかしこく使いこなす

野菜は未利用部にこそ価値あり。
捨ててしまいがちな芯は、
葉にはない特徴を
持っています。

キャベツの芯の意外な魅力

  • 様々な調理方法で、いろいろな楽しみ方のできる野菜、キャベツ。
    スーパーなどでまるごと買う事も多いと思いますが、最後に残ってしまう「キャベツの芯」はどうしていますか?使い切れずに捨ててしまいがちな芯も、実は工夫次第でしっかりいただくことができるのです。

  • 東京家政大学栄養学科教授
    峯木眞知子先生

  • キャベツの芯も、
    少しの工夫でおいしい食材に

    ~学生と一緒にレシピを考案してくれた
    東京家政大学 峯木先生より~

    キャベツの芯は、キャベツ全体の10%もあり、捨てるにはもったいない食材です。芯の下2㎝ほどの茶色い部分はにおいが強いですが、それ以外は可食部分の葉と成分や香りにも違いはありません。むしろ芯の糖度は葉よりも高く、芯特有のシャキシャキした食感を料理に付与することもできます。現代人に不足している咀嚼力upにも効果的です。餃子の種、肉団子の中身、お好み焼きなどに用いるのもおすすめです。

キャベツの芯を使いこなすポイント

★ 芯は葉よりも甘い

キャベツの芯は葉に比べて、甘味成分である「アラニン」や、甘味強度の高い糖質「スクロース」が多く含まれています。
加熱するとさらに甘みが感じられるようになります。

★ 芯は葉よりも硬い

キャベツの芯には食物繊維が葉の1.5倍も含まれています。
歯ごたえとシャキシャキの食感を活かしましょう。

★ 芯は葉よりも青臭い

芯のにおいが気になる場合には加熱するとにおいが抑えられ、甘みがさらに増します。
食酢やワイン、ローレルなどを加えて下茹ですると良いでしょう。
また芯の底部と維管束部分の茶色い部分はにおいが強いため、気になる場合は切ってそれ以外を使用することをおすすめします。

日本の社会課題 ”フードロス”

日本では食品ロスが毎年約600万トン発生しています。
これは世界の食糧援助量の約1.6倍に相当します。食品ロスの約4割は家庭で発生し、家庭でのロスの半分は野菜です。
野菜の芯や皮を丸ごと使って料理するなど、できることから行動して食品ロス削減につなげましょう。

※1 出典:農林水産省「食品ロス量(平成29年度推計値)の公表について」
※2 出典:農林水産省「作況調査(平成29年)」
※3 出典:国連WFP協会「年次報告書2017」

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