高齢期の方も
食べやすい調理の工夫

食べる人のかむ力・飲み込む力に合わせて、
「少しの工夫で噛みやすく」するための、
食材選びや調理法を紹介します。

栄養バランスにも配慮し、
食べる人にも用意する人にも負担の少ないおいしい食事を、
ご家族で楽しんでください。

食材は食べやすいものを

やわらかい部位を選び、鶏肉は皮を取り除く

牛肉:ヒレ、サーロイン
豚肉:ロース、モモ
鶏肉:ささ身、モモ

挽き肉は、やわらかい部位を選んで二度挽き

身がやわらかくほぐしやすいもの

マグロ、はまち、ホタテの貝柱など

筋のある場合はたたいてネギトロのように


小骨が少なく骨を取り除きやすいもの

鮭、タラ、カレイ、イワシ、アナゴ、ムツなど
野菜

できるだけ旬のもの、新鮮でやわらかく食べやすいもの

春(キャベツ)
夏(とうがん)
秋(かぶ)
冬(白菜)
調理のポイント
かたい

やわらかくする

焼く・炒めるよりも、煮込む・蒸す(圧力鍋を使うと手軽で便利)
豆腐、出汁、牛乳などを加える


細く小さく切る

切り方を工夫する(繊維を断つ、格子状に切れ目を入れるなど)

厚い

薄いものを重ねる

とんかつは切り身の肉ではなく、薄切り肉を重ねて厚みを出す

薄い・ペラペラで張り付く

厚みをだす

葉物、薄切り肉などは巻いて厚みをだす

まとめる

海苔はご飯と、わかめや葉物は卵とじにするなど

パサパサ・ポロポロ

しっとりさせる

牛乳や汁物に浸す(フレンチトースト、パン粥など)

なめらかにしてまとめる

油脂をまぜる、豆腐をつぶして和える、あんかけにするなど

※油脂とは?

油脂というとサラダ油、ごま油などを想像するかもしれませんが、油分を多く含むマヨネーズや生クリームも油脂の仲間といえます。ポテトサラダにマヨネーズを加えると、なめらかな食感になりますよね?マヨネーズ、ドレッシング、バター、生クリームなども、パサパサした食品をなめらかにまとめてくれます。
油脂は炭水化物やたんぱく質(1gあたり4kcal)に比べ、倍以上の高カロリーなので、ぜひ取り入れてほしい栄養素です(1gあたり9kcal)。ドレッシング、マヨネーズなどは種類が多く好みに合わせやすく、食が細くなった方でも少量で手軽に栄養補給ができます。

噛みきれない

取り除く

トマトの皮や豆類の薄皮などはとる

調理の工夫も有効ですが、
献立に迷ったり
調理が負担になるときは
市販の介護食などの
レトルト食品を
使うことも有効です。