ブロッコリーサラダの
基本

ブロッコリーを
まるごとたのしむ

ブロッコリーは栄養豊富で調理しやすく、サラダや炒め物、お弁当などいろいろな場面で使える人気の野菜です。その濃い緑色が鮮やかな彩りを加え、サラダにも欠かせない食材の1つです。普段よく食べる部分「花蕾(からい)」だけでなく茎までおいしく食べることができます

使用頻度の高いブロッコリーだからこそ、おいしい調理のコツを押さえておきたいもの。いつものブロッコリーをさらにおいしく、まるごとたのしむポイントをご紹介します。


ブロッコリーを選ぶ

ブロッコリーの先端のドーム状の部分を花蕾(からい)といい、花が咲く前の小さな蕾(つぼみ)が集まっています。新鮮なブロッコリーを選ぶには、この花蕾の状態を確認しましょう。

花蕾がしっかり詰まっている方がおいしい

1つずつの蕾が開いておらず、蕾どうしが詰まっているものを選びましょう

  • 蕾どうしが密集しているブロッコリー
  • 蕾が詰まっておらず隙間があるブロッコリー

旬の時期は花蕾が紫色のものを選ぶ

ブロッコリーの旬は12~3月の寒い季節。ブロッコリーは寒くなると身を守るためにポリフェノールの一種であるアントシアニンを生成し、蕾が紫色になります。寒さに当たったブロッコリーは糖度が高くなるので、花蕾が紫色のものを選びましょう
寒い時期以外はしっかりと濃い緑色ものがおすすめです。

  • 紫色のブロッコリーは糖度が高い

蕾が黄色になっているものは避ける

蕾が黄色になるのは、花が咲こうとしているサイン。黄色になっているものは収穫から時間が経ち鮮度が落ちているので、味や香りが落ち、食感も悪くなります。

  • 黄色のブロッコリー

丸くドーム型のものを選ぶ

全体が丸くドーム型のブロッコリーは順調に成長した証し。ボコボコと不揃いなものではなくドーム型のものを選びましょう

  • 順調に成長したブロッコリーは丸いドーム型
  • ボコボコと不揃いなブロッコリー

茎は太めで切り口がみずみずしく、空洞がないものを選ぶ

茎が太めのものは栄養をたっぷり吸っているので、味が濃く甘味が強くなります。
茎の切り口は時間が経つと茶色く変色します。変色していないみずみずしいものを選びましょう

  • 芯に空洞がないブロッコリー

茎に空洞があることがありますが、これは成育途中で急激に大きくなってしまい、それに茎の成長が追いつかずにできたものです。食感が硬かったり筋が入っていることがあるため、選ぶときは避けた方がよいでしょう。

  • 芯に空洞があるブロッコリー

ブロッコリーの保存方法

旬が冬のブロッコリーは、寒さに強く暑さに弱い野菜です。冷蔵庫が家庭に普及されたことで広まったといわれています。
常温保存ではなく、必ず冷蔵庫で保存しましょう

ブロッコリーをまるごと保存する場合は、湿らせたキッチンペーパーを全体に巻き、ポリ袋に入れて保存します。ブロッコリーは上に向かって成長するため、横に寝かしておくと、そこから上に向かおうとエネルギーを使ってしまい鮮度が落ちてしまうので、冷蔵庫内で立てて保存します。4~5日で食べきりましょう。

  • 1.湿らせたキッチンペーパーで巻く
  • 2.ポリ袋に入れる
  • 3.冷蔵庫内で立てて保存する

小房に分けて保存する場合も、湿らせたキッチンペーパーで巻き、ポリ袋に入れ保存します。ポリ袋に入れる際は、空気を抜いて口を閉め、全体を平らにして冷蔵庫で保存しましょう。

一度に全部使い切れない場合は、まず味が落ちやすい花蕾を先に使いましょう。
2〜3日で食べきる場合は、保存する前に下処理と加熱をしてから冷蔵保存しておくと、使用する際の時短になります。


ブロッコリーの洗い方

蕾がたくさん集まっているブロッコリーは、蕾や茎の間にほこりや虫が入り込んでいることがあります。
ブロッコリーを洗うときは、大きめのボウルに水を入れ、茎を持って逆さにして約30秒ほど振り洗いします。水を変えて、2回ほどくり返します。


ブロッコリーの切り方

花蕾の切り方

花蕾部分を切るときは、ひと口大(約3cm大)のサイズになるべく揃えて切りましょう。サイズを揃えると、加熱する際に火の通りが均一になりやすくなります。
包丁で細い茎を切って小房にし、さらに小さくしたい場合は、茎の切り口に包丁で切れ目を入れ、手で割きます。包丁で花蕾まで切ると蕾がたくさん落ちてしまうので、蕾が落ちないよう手で割きましょう

花蕾がポロポロ落ちないように切るコツ

ブロッコリー全体をさっと流水でぬらし、ラップでまるごと包んで電子レンジで加熱すると、ブロッコリーが柔らかくなり、切る際にブロッコリーの花蕾がポロポロ落ちにくく、きれいに切ることができます。

  • 1.さっと流水でぬらす
  • 2.ぬれたまま、まるごとラップで包み電子レンジで加熱する
  • 3.花蕾が落ちにくく切りやすくなる

茎の切り方

花蕾を切り落とした後の茎を切ります。茎の外枠の皮の部分(切り口を見て白い線より外側の部分)は硬いので切り落とします。

茎部分は硬いので、短冊切りや輪切りなど2mm程度の薄切りをおすすめします。硬めの食感が好みの場合は3〜4mm程度に切ります。

茎の外側を簡単にむく方法

茎の外側に縦に1本切込みを入れます。
耐熱皿に入れてふんわりラップをし、電子レンジ(600W)で約1分加熱します。粗熱をとったら切込みを入れた部分から手で茎の外側をむきます。

ブロッコリーの茎もたのしむ

茎も花蕾と同じようにサラダで楽しむことができます。
茎の上部、花蕾に向かって枝分かれしている部分に近いところは比較的やわらかく、外側をむかなくてもおいしくいただけます。
茎の下部の外側は硬いので厚めに切り落としましょう。茎の中心部はコリコリ食感で、あえサラダや甘酢漬けなどによく合います。切り落とした外側部分も細切りにしてきんぴらにすると残さず楽しめます。


ブロッコリーの加熱方法

ブロッコリーは生でも食べることができますが、加熱した方がやわらかく、おいしく食べることができます。
ここでは、3つの加熱方法(ゆでる・蒸す・電子レンジ)をご紹介します。

鍋でゆでる

鍋にたっぷりのお湯でブロッコリーをゆでると、全体にムラなくゆであがり、やわらかくジューシーな食感に仕上がります。色も鮮やかな緑色になり、最も失敗しにくい方法です。

しかし、ブロッコリーに多く含まれるビタミンやミネラルなどの栄養素は水に溶けやすく、ゆでると栄養素が流出してしまいます。ゆでるよりも蒸すか、電子レンジで加熱した方が栄養素の流出を抑えることができます。栄養・食感・見た目・調理時間などを考慮し、そのときに適した加熱方法を選びましょう。

ブロッコリーのゆで方

小房に分けたブロッコリーを沸騰したたっぷりのお湯に入れてゆでます。
ゆでるブロッコリーのサイズにばらつきがある場合、大きめのものから入れましょう。歯ごたえ良く仕上げる場合は約1分、柔らかめに仕上げる場合は約2~3分ゆでます。
ゆで上がったらざるにあげ、冷めるまでしばらく待ちます。

茎は花蕾部分より硬いので、茎と花蕾を一緒にゆでる場合は、先に茎を沸騰したお湯に入れ、約30秒後に花蕾を入れてゆでます。また、より鮮やかな緑色に仕上げたい場合は、約1%濃度の塩水でゆでるようにしましょう。

  • 1.先に茎をゆでる
  • 2.30秒後に花蕾を入れてゆでる

フライパンで蒸す

ブロッコリーを蒸すと、ふっくらとした食感になります。

ブロッコリーの蒸し方

小房に分けたブロッコリーをフライパンに入れて水を大さじ2入れ、ふたをし、中火で約2分蒸します。

電子レンジで加熱する

電子レンジでの加熱は一番手軽ですが、均一に加熱することが難しく、硬い部分があったり、やわらかい部分があったりと加熱ムラが出てしまいます。電子レンジで加熱する場合は、ブロッコリーを小さめに切り分けて加熱しましょう。

電子レンジで加熱する方法

小房に分けたブロッコリーをお皿にのせ、水大さじ2を全体にかけ、ラップをして電子レンジで加熱します。

・1株分 600Wで約3分30秒加熱
・1/2株分 600Wで約2分30秒加熱
  • 水大さじ2を全体にかけ、ラップをして電子レンジで加熱

味付けのコツ

ボウルなどでドレッシングとあえる場合は、ドレッシングが花蕾にからむようにあえます。
皿に盛りつけた後にドレッシングをかける場合は、花蕾にからまりやすいようにかけましょう。


盛りつけのコツ

花蕾、茎それぞれが片寄らないようにバランス良く均一に盛りつけましょう。
中央が高くなるように盛るとおいしく見えます。盛りつける際に2~3回に分けて皿に盛ると中央を高く盛りつけやすくなります。


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